日本と世界を比べるワケではないですが、日本は「親絶対主義」なところがあり、子が親を憎むことは許されない風潮にあるかと思います。

生んで育ててくれたのは親だよ」という類の言葉は結果的に事実かもしれないですが、親を憎む子にとっては単なる呪いの言葉。「親を憎んでしまう自分は最低なんだ」と、刷り込まれるだけです。

例えば目に見えて虐待された傷があればそれが証拠となりますが、物理的な傷がなかったら誰が信じてくれるでしょうか。

家庭内のことなんて、そうそう表に出てきません。声をあげたところで誰かが助けてくれるとは限らない。というか、基本助けてなんてくれません。

ライブドアブロガー歌川たいじさん原作の映画『母さんがどんなに僕を嫌いでも』は、そういう表面上ではわかりにくい親子関係を描いています。

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先日、ブロガー試写会にお邪魔してひと足お先に鑑賞しました。

この映画は原作者である歌川たいじさんの経験をもとにした、タイジ(太賀)と光子(吉田羊)の壮絶な親子の物語。
キミツ(森崎ウィン)、大将(白石隼也)、カナ(秋月三佳)という友人らに支えられながら母親と向き合います。

表の顔と裏の顔の二面性を持ち、取り巻きの信者がたくさんいるカリスマ性に富んだ母親を前に、幼少期のタイジを理解してくれる大人は多くはなかったはず。タイジは母親から虐待を受けていました。

大人になってようやく信頼できる友人と巡り会えますが、仲間がいるからといってすぐにすべてが解決できるという問題ではありません。
母親と向き合うという選択肢がどれほど勇気のいることか。私は涙が止まりませんでした!

鑑賞後のトークショーで歌さんが話してくださいましたが、この手の問題は「時間がかかる」と。
また、児童相談所の人手も不足していて、手が回らないのが現在の日本の現状とのこと。

冒頭にも書いた通り、声をあげたところで誰かが助けてくれるとは限りません。

もしも身近な人が親子関係で苦しんでいたら、本人の気持ちをただ肯定して味方になってあげるのが1番救われるのではないかと私は思います。
親子だからといってわかり合えるワケではないということをまず理解してほしい。その中で、それぞれの親子ごとに解決法があるはず。

この映画が、届くべき人のもとに届くことを私も心から願っています。


11月16日公開映画
『母さんがどんなに僕を嫌いでも』

原作者 歌川たいじさんのブログ