肩乗りネコと三十路の勇者

肩乗りネコのポーキーと三十路の勇者が社会という名のリアルダンジョンに挑む物語

2016年03月

前回までのあらすじ:
やっとの思いで着いたトゥルコアン。
しかしそこは無人駅で、静かな町だった。
そんな中で出会った高校生の2人組に
命を救われる。神対応の高校生は→コチラ


2008年10月23日 午前10時
待ち合わせの朝、サブリナ組もまた
私と連絡がつかず困り果てていた。

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パリのNord駅に着いたら電話するね!
こう約束したのがそもそもいなかった。
私のケータイがなぜか動かず、合流に失敗。

お昼にはトゥルコアンについていた
サブちゃん、ローラ、ローラ、パオロも
私のことを探してくれていたらしく、
パオロがバス停にいたのは
捜索に出て来てくれていたからとのこと。

保護連絡がみんなに行き渡ると
バンドメンバーのFred(フレッド)が
迎えに来てくれた。

フレッドは前にこのブログにも登場してる
ドレッドヘアのこのタフガイ。
彼は4つのバンドに所属していて
BUKOWSKIというバンドで来日経験あり。
そのときの記事は→コチラ
※写真は2014年12月に日本で再会したときの

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迎えに来てくれたフレッディを見ると
また涙がこみ上げてきて、猛ダッシュ!
その姿さながら、あのゲームのように。

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サブちゃんたちも来てくれて
ワーワーしていると、ついにブノワが現れた。

みんながちょっとシリアスになってる中、
ブノワだけはプスプス笑っていました。
私はブノワと再会できた安堵から
さらに日本語で泣きじゃくる。

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「タクシーなんてどこにもない!」
と泣きながら超必死に日本語で訴える私に、
ブノワ大爆笑。

だけどこのあとブノワは、
どこに行くにも必ず私に声をかけてくれて
夕食のときもライブ前後も打ち上げのときも
気がつくと隣にはいつもブノワが。
じつは面倒見の良いブノワっち。

トゥルコアンからパリまでは、
バンドメンバーやメンバーの家族、
ツアースタッフのみんなと一緒に
車で帰ってきました。
大きなキッチンや10台以上のベッド、
リビング?まである豪華なツアーバス。

最初からこれで来れば良かったと
心の底から思いました。

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ツアーバスを降りたら朝日がキラリ。
パリに着くとブノワはスクーターで帰路に。

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私はその足でカフェに入り、
コーヒーを飲んだ。

入国して
まだ60時間ほどしか経っていない、
2008年10月24日の朝のこと。

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そうです、これはriripipiさんからの質問
「フランスとイギリスで1番笑える思い出」
についての回答でした!

この大迷子事件は、
メンバーやツアースタッフに語り継がれ、
面識のない人からも
「君があの迷子の?そうか!hahaha」
と、数年経っても言われるほど。

一体どんな風に語り継がれているのか。

さてさて、ということで
やっとイギリス編に移ります!
が、イギリス編については
イラスト1枚で完結できる自信あり。

今しばらくお付き合いください。

フランス編1は→コチラ
フランス編2は→コチラ
フランス編3は→コチラ
フランス編4は→コチラ

イギリス編へ
つづく

前回までのあらすじ: 
自分がどこに向かっているのか
確信がないまま看板のない駅を通過する。
その姿さながら、
あのアニメのあのシーンのように。
そのシーンは→コチラ

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トゥルコアン(と思われる)駅に着いたとき
あたりはすでに暗くなり始めていた。

降車したのは私のみ。
駅員さんもいない無人駅。

それでも私は “駅からタクシーですぐ” 
という言葉を励みに駅を出る。
だけどそこは、タクシーどころか
人っ子ひとりいない静かな町だった。

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ロータリーのタクシー乗り場で
どれくらい待っただろう。
暗くなる景色と10月末の異常な寒さに、
私はガタガタと震えが止まらなかった。

もしかしたら死ぬかもしれない
と思ったのはこのときで、
震えで声すら失った。

精神的にも体力的にも限界に近づいたとき
私はようやく人を見つけ、すぐさま駆け寄る。

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震えて声が出ない私に対して
彼らは親切に耳を傾けてくれました。

すべての事情を話すと、
なんとライブ会場のGrand Mixまで
案内してくれると言うのだ。神か!

歩くとそこそこの距離とのことで
バスで行くこととなり、彼らは無償で
私にバスの切符をくれた。神か!

話を聞くと彼らは地元の高校生で、
バスに乗る必要はないのに、私のために
バスを経由して家に帰ることにしたそう。 

神だ!!!

バスに揺られること5分ほど、
もうすぐGrand Mixの最寄りのバス停だと
彼らは教えてくれた。

そしてそのとき、私はバスの中から
Paolo(パオロ)の姿を目にした。
パオロは、サブちゃんの友達で
一緒にパリのNord駅で待ち合わせていた
メンバーのひとりである。

すぐに降車し、パオロに飛びつく。

私は、親切にここまで案内してくれた彼らに
泣きながら手を振ることしかできず、
その代わりパオロがお礼を言ってくれた。

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2008年10月23日 17:13の出来事。
私は彼らから貰ったこのバスの切符を
今でも毎日肌身離さず持っています。

今から3ヶ月ほど前でしょうか。
インスタでこの切符の写真を投稿したら
パオロが久しぶりに連絡をくれました。

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パオロも7年前のあのときのことを
昨日のことのように覚えている、と。

こうして、
パオロ→サブちゃん→バンドメンバー
と、私の “保護” 情報は速やかに伝わり、
晴れて私はみんなと合流できたのだ。

フランス編1は→コチラ
フランス編2は→コチラ
フランス編3は→コチラ

エピローグへ
つづく

前回までのあらすじ:
サブリナらとの合流に失敗し、 
自力で郊外を目指すことになったヤナマリ。
手がかりはメモひとつ。
前回の大事なメモの放送は→コチラ

昨日のブノワの言葉を必死に思い出し
この時点でわかっているのはコレ。

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つまり私は、電車で北に移動し、
駅に着いたらタクシーで会場に行けばOK!

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ということで、パリのNord駅にて
色んな人に行き方を聞いた結果がコレだ。
ちなみにこの駅は日本でいうところの
東京駅的な大きなターミナルである。

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答えてくれる人がみんな
「とっかぁん」もしくは「りーらっ」連呼。

これが、
りーらっ→リール→Lille
とっかぁん→トゥルコアン→Tourcoing
を、意味していたということを理解するのに
まずかなりの時間を費やした。

ここでやっと、
リール地方のトゥルコアンという町に行く
という自分の進むべき道が見える。

まぁ「電車で北に1時間くらい」
だったら余裕だろうと思いながら
教えてもらったチケット売り場に並ぶこと
約1時間!長いよ!

やっとの思いでチケットを購入し、
乗った “電車” がコレ。

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うん、メトロじゃない確実に。
※TGVというすごい速いやつ

ブノワの言っていた電車で1時間くらいは
【新幹線的な】電車で1時間という意味で、
その距離おそよパリから250km!
もはやほぼ、ベルギー。

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じつに、東京~名古屋の距離である。

一抹の不安を抱えながら眺める車窓は
もう不安でしかなかった。

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今でこそスマホがあれば
海外でもネットがすぐに利用できるが、
2008年当時はまだガラケー。

自分が今、どれだけパリから離れたのか
どこへ向かっているのか定かではなかった。
そもそもこの電車で合っているのかさえ
わからない。

そんな状態のまま1時間ほど乗車し
どうにかLille Flandresという
乗り換え駅に着くと、
やたらと栄えた駅で逆に孤独を感じてしまい
私はひとり泣いていた。

そのときの実際の泣き顔がコチラである。

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何度見ても笑えます!!!プスプス

このLille Flandres駅からは
ローカル線に乗り換える。

その姿さながら、
あのアニメのあのシーンのよう。

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途中の駅には駅名の看板などもなく、
私は本当に駅数を数えながら
トゥルコアンを目指した。

そして、2つ前のこの記事へと戻る。

フランス編1は→コチラ
フランス編2は→コチラ

つづく

前回までのあらすじ:
フランスに着いて約24時間後 
パリでの公演を終え、
終電に駆け込み帰路につく私。
尻を挟まれた前回の放送は→コチラ

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翌日、待ち合わせをした
Nord駅には時間通り10時に着いた。
ここでサブリナ(と他3名)と合流し、
郊外へ向かうという流れだ。

が、
待てど暮らせどサブちゃんの姿はない。

ここで私は、自分のケータイが
不具合を起こしていることに気がつく。
これではサブちゃんと連絡が取れない。
※2008年当時まだガラケー

そして、バンドメンバーらは
朝早くに車ですでにパリを発っていて
今からでは間に合わない。
このままサブちゃんと合流できなければ
自力で行くことになる。

って どこに?

(パンパカパーン)ヤナマリの!
【ひとりで海外に行くときの下調べ状況】
アクセス:現地行けばわかるだろう
地理:現地で感覚つかめるだろう
言語:英語でなんとかしよう

そう、面倒くさがり屋の私は
事前に現地の下調べなどしない。

ただ、パリのメトロの乗り方については
パリに住んでいた経験のある友人の
りえさんが丁寧にレクチャーしてくれて
日本にいるときにマスターしていた。
りえさんがいなかったら、
メトロすら乗れなかったと本気で思う。
現在アメリカ在住のりえさんのブログは→コチラ

この日もサブちゃんに頼るつもりでいたので
郊外がどこなのか、どうやって行くのか
私は下調べなど一切していなかった。

手がかりは前日の夜にブノワが
念のためにと書いてくれたこのメモ。

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Oh my goodness...
超アバウト!

このときブノワは確かに言った
「電車で北に1時間くらいだから」と。

だだブノワの言うこの “電車” に
日本でいう新幹線的な
超特急電車が含まれていたとは
このときモチロン知るよしはない。


前回記事:フランス編1は→コチラ

つづく

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知らない土地にひとりぼっちで
自分が今どこにいるのか本気でわからない
という状況に陥ったことはありますか?

生まれて始めてフランスの地を踏んでから
約48時間後、私はその状況に陥っていた。

事の発端は
そこから約24時間ほど、さかのぼる。

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2008年10月22日14:00
フランスのあるバンドと縁があり、
私はフランスはパリ市内のBataclanという
劇場に呼び出された。

私を呼んだのはこの男。
Benoit Julliard(ブノワ ジュリアード)

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リハーサルから彼らと共にし、
ライブ本番では最高のパフォーマンスを
この目と耳と身体で体験した。

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ライブを終えるとブノワが私に言う。
「明日も郊外でライブがあるからおいで」と。

すると、
私の横にいたSabrina(サブリナ)が
「それなら私たちと一緒に行こう」
と、誘ってくれた。

これが、事の発端である。

このサブリナ(通称サブちゃん)は
このバンドのストリートチームの
リーダーを務める女の子で
私の渡仏に関してもサポートしてくれたりと
以前から交流があった。

私とサブちゃんは
翌日の朝の待ち合わせ場所と時間を決め、
帰路につく。

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その日、サブちゃんと共に駆け込んだ終電で
私はまず尻を挟まれる。
※日本の電車のドアよりかなり強く閉まるため、痛い

さらに電車の中で、
持っていたバッグのチャックが壊れる
という、とても不吉な前兆が起きた瞬間を
私は今でも鮮明に覚えている。

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本日は、
いつもと違う切り口で始めてみました。

前回の放送でriripipiさんより質問頂いた
「フランスとイギリスで
1番笑える思い出は?」に対する
回答のプロローグとなっております。

というワケで、次回は
ヤナマリ九死に一生スペシャル
「死を覚悟した瞬間」をお送りします。